うるし劇場は、加藤那美子のうるし工房です。
漆に全然関係のない街にポツンと存在しています。
2013年にうるし友達でうるし漫画家の堀道広さんにうるし劇場という屋号をつけてもらいました。
1981 | 埼玉県生まれ |
2000
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埼玉県立伊奈学園総合高校卒業
石川県輪島市に移住
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2002
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石川県立輪島漆芸技術研修所
特別研修過程専修科卒業
蒔絵師坂下好晴氏に弟子入り |
2004 | 長女誕生 |
2005 | 有限会社ぬりもの 赤木明登うるし工房スタッフ(2009年まで) |
2009 | 埼玉県に帰郷。輪島の漆下地塗り業を続ける傍らオリジナルの器と箸製作開始 |
2011 | 古い平屋を工房にして作家活動を本格始動。のちに屋号を「うるし劇場」とする |
2015 |
南青山Encounter Madu Aoyama にて初個展
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お買い上げ時の状態でもお使いいただけます。
…が、漆塗膜の硬化は本当にゆっくり。
少し置いた方が「傷がつきにくくなる」「漆の臭いが和らぐ」と思う時「◯月からのご使用がお勧めです」と表記することがあります。
お使いになる場合はぬるま湯で2〜3回洗って乾かすを繰り返して頂くと臭いは和らぎます。
漆への耐性は個人差があります。
肌の弱い方は被れないか様子を見ながらご使用いただくようお願いいたします。
※万が一痒みを感じた場合は一旦ご使用を中止してください。
(掻かずに市販の痒み止め薬などでご対処ください。)
1ヶ月ほど置いてからお使いください。
使うものは、布(麻・木綿)・木・砥の粉(珪藻土)・米糊、そして漆。
漆の色は茶色。赤色は弁柄(酸化第2鉄)。
黒色を作る時は鉄に触れると黒くなるという漆の性質を利用しています。
なるべく単純な素材を選びます。
岩手県の漆掻きさんから直接仕入れています。
日本から漆がなくなってしまわないようにという思いから、なるべく国産漆を使うようにしています。
中国産漆も使います。
信頼のおける漆屋さんの確かな物を仕入れ、安全性・質・使用感に気を付けています。
安定した良質な漆です。
お箸は100%日本産、お椀は日本産漆と中国産漆を併用。(お椀はおよそで日本産漆6:4中国産漆)
上塗りは自分で精製した日本産漆をメインに使っています。
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2016年より文化財の修復に日本産漆を使う事が義務付けられ、急激に日本産漆の需要が増えました。
現在は全国的に日本産漆が不足。特に漆器への確保が難しくなりました。
中国では経済発展のため年々漆の確保が難しくなっていると言われています。
日本産も中国産も、漆の値段は急激に上がっています。
今までずっと日本産の漆の比率をあげようと努めてきましたが、悩ましい日々が続いています。
そもそも日本産でも中国産でも漆器製作自体が厳しい。
いろいろ考えましたが、入手できるうちは今まで通り積極的に日本産漆を使っていくことにしました。
工程の多い漆器作りは分業制で発達してきました。
漆器の基となる木地は専門の職人さんに注文して作ってもらっています。
輪島の箸屋さんから無塗装の能登ヒバの木地を仕入れています。漆を塗り、天(箸の上部のこと)を切って長さを調整します。
箸の木地は柱にならない建築端材を使うとききます。そう聞くとなんだか余りもののような印象がありますが、実は柱になる木の中心部分は箸にすると反ってしまうので、あえて端の方を使うそうです。
挽き物師・椀木地屋さんと呼ばれる職人さんが一個一個手で刃物をあてて削った物を仕入れています。
形と材はこちらで決めて、立体にする際に、木地師さんの微調整も入る共同作です。
主に国産の欅材、最近はお皿にミズメザクラも使用。
轆轤(ろくろ)で回転させ削るお椀やまる重、お皿などは椀木地屋さん、
刃物でくり出して削るスプーンやボウルのようなものは朴木(ほうのき)屋さん。
わっぱのお弁当箱を作りたい時は薄い材料を曲げて作る曲物(まげもの)屋と呼ばれる職人さん、
指物(さしもの)屋さんは板を組み合わせたものを作る職人さん。
こさまざまな職人さんと一緒になっていろいろな漆器を作ります。